2011年8月31日水曜日

アマゾンにて本を買う



本を買うこともネットを利用することが多くなった、

以前なら地元の駅周辺に二軒、昔ながらの、いつ訪れても頑固そうなおやじが店の奥まった一角に座り、机に置いた本を眺めているのか読んでいるのか、いつまでも顔を上げない古本屋があり、土曜の昼下がりには覗いてみるのが一つの楽しみであったのだが、二軒とも相次いで店を閉め、今は大手の古本チェーン店だけが残っている、

泳いでいなければ呼吸ができずに死んでしまうという鮫のように、本を読んでいないと息苦しくなって手持ちぶさたから死んでしまうぼくは、常に何かの本を探している、

この頃では図書館を利用することも多くなり、2週間で返却しなければいけない約束の借りた本が常に5冊、身の回りに置いてあるのだが、その5冊だけでは読み終わった後、次に読む本がなくて死んでしまうと困るので、それ以外に2冊ほどはまだ読んでいない本を置くようにしている、


主に文庫サイズもしくは新書サイズで、なるべく安価な、でも程度の良い本を狙ってタイトルに興味を惹かれたもの、以前読んでハズれなかった著者のものを選び買うようにしている、

ネット書店のアマゾンには、古本の質を、優、良、可と表示するシステムがあり、それを参考にして値段を横目で見ながら買うことになる、
探していた本に行き当たり評価を見ると、値段が1円でも質が”良い”とされた本があって、やったー、となる、
1円の売価の本なのになぜか送料が250円もかかり、結局は251円を払うことになるのだが、いまだに納得がいかない、
送料250円と書いてありながら、本当のところは100円かそこらで、差額は本屋の収入になるのだろう、おそらくそんなところではないかと内心は思っている、


さて、最近買った本、本というよりも事典なのだが、現代俳句大事典、という書籍
大事典だぜ、、大という字がとても気に入っている、

趣味になって一年余りの俳句、今持っている小さな歳時記には載っていない季語があることを知り、なんでもかんでもどんな季語でも載っている大きな事典が欲しかったのだ、

7140円もするその本が、古本になると1750円で手に入る、送料を払っても2000円ちょうどだ、買わない手はない、

お小遣いを使いすぎて、2000円の金にも不自由しているぼくは、来月9月がぼくの誕生日だということに気がつき、誕生日プレゼントとして、その本を買って貰うことにした、
それでいいわよというので、早速注文し今届いたのだが・・・、

事典って、歳時記じゃなかったのだなあ、俳句に関してのあれこれ、主立った俳句作家の略歴や経歴紹介、俳句結社の紹介、若干の作品紹介と、決して欲しかったものではなかった、、

函入りの事典だったのだが、その函の目立つところにシールが、あの大手古本チェーンで使われているあのシールが、

シールには105という数字が印されていた、、
2000円も出した本は、ブックオフでは105円だったのだ、

目利きの古本屋が、同業者の店に行き、本来ならもっと高く売れる本なのになぜか安い値段が付けられている本を見つけ棚から抜き取り買い取ることを業界用語で”背取り”というらしい、
ぼくが買った本屋はきっと、ブックオフの棚から背取りして、いつか来るお客を待っていたのだろう、

欲しい本が5180円も安く手に入ったのだから、元の値段が105円だったと知ったからといって不満足でも怒ってもいない、
そういう企業努力があって店が継続し、本を待つ顧客に対してサービスが持続するのなら、それはとても結構なことなのだ、

ただ、60歳を過ぎたぼくの誕生日にいただくそのプレゼントの、その値段が105円だというところにちょっと、ひっかかるものがあるだけ、

プレゼントは値段ではないと十分承知しているのだけどなあ・・・、



0 件のコメント:

コメントを投稿